奥村まことのブログ 吉村順三先生に学んで

 

先生はどこにでも

2012年7月9日

先生が亡くなった時、みんなが書いた文集がある。私は、設計に関することならなんでも先生に相談すればいいと思って安心していたのにそれが出来なくなって困る、と書いた。そうしたら、多喜子先生がおっしゃった「大丈夫よ。先生はみんなの中にいるんだから」と。それが実は難しい。先生だったらこういう時にどうするだろう、というのはご法度なのだ。自分で考えて、こうだからこうだ、と決めなければならない。それが先生なのだ。自然現象のすべてが先生である。愛知芸大の人たちにとっては、長久手の山や川、草や木、鳥や虫、すべてが先生なのだ。日本の神様はすばらしい。なんしろ神様が八百万(やおよろず)もおられる。日本の人口が1億2000万人とすれば、なんと15人に一人の神様がいることになる。先生もそれに劣らず沢山いる。どこにでも。