奥村まことのブログ 吉村順三先生に学んで

 

耐震補強


2015年2月25日

TVを見ていたら東京都が都庁舎の耐震補強に、オイルを使った長周波振動減免装置の画像を公開していた。うちの隣の木造家屋では、2階建ての下屋部分の外壁を剥がして布基礎に穴を掘り、土台と柱にかけてホールダウン金物を取り付け、構造用合板を張って元の姿に戻していた。よく見かける学校などの補強は窓を塞ぐ鉄骨のブレースである。池袋の駅では柱に鉄板を巻いて、ついでに広告が入る空間を作ったので大きな柱になった。天井が落ちたトンネルでは、施工時からボルトの強度が不足していたことや,ボルトを固定していた接着剤が劣化したことなど、複合的な原因と言われた。姉歯さんは痛烈に批判されたけれど、鉄筋が多すぎてコンクリートが充填されない構造体よりは丈夫であるかもしれない。一口に耐震補強と言ってはいけないと思う。どうか愛知芸大に於いて行う場合は、工法を公開してほしい。みんなが納得する、無駄のない、美しい工法で行ってほしい。